二十四節気 冬 ~大寒~

2022年1月20日

大寒 冬を6つに分けたうちの6番目の節気

太陽視黄経 290度 24/24番目

・・・冷ゆることの至りて甚だしき時なればなり・・・

冷気が極まって、最も寒さがつのる国立天文台 こよみ用語解説)

大寒とは、「最も寒さが厳しい時期」、「厳寒期」の意味

1年の最低気温も大寒の期間に記録されることが多く、まさしく冬の最後の山場ですが、「春遠からじ」、まもなく「立春」です

「立春」になることを、「寒明け」ともいいます

この時期はただ寒いだけでなく、寒さの中にも少しだけ春の気配を感じるようになり、「三寒四温(さんかんしおん)」という言葉があるように、寒い日が3日続くとその後の4日は暖かくなり、寒暖を繰り返しながら徐々に暖かくなっていきます

梅は落葉樹で、花、香り、実も楽しめる庭木として人気があります

公園やの山で梅が咲くともうすぐ春が来るんだなという気持ちになりますね

 

春は目前ながらますます寒さ厳しいこの頃は、寒稽古や寒垢離 (かんごり)、寒念仏 (かんねぶつ) などの寒行が行われます

寒さの厳しい寒の時期に鍛錬すると心身共に向上すると言われています

寒さも底まで行けば、もうすぐ春がやって来ます

栄養のあるものを食べ、規則正しい生活を送って、間もなく訪れる春に備え、元気に日々を過ごしたいですね

 

大寒のころ・・・

大寒の最終日(立春の前日)が節分

旧暦では、大寒の次に訪れる「立春」が、お正月と同じく、新年の始めとされていました

なので、立春の前日の「節分」は大晦日にも通じる特別な日だったようです

節分といえば、豆まき

「鬼は外、福は内」と豆をまき、邪気(鬼)を払い、まかれた豆を自分の年齢の数だけ食べます

もうひとつ、節分に食べると縁起が良いとされているのは、「恵方(えほう)巻き

「恵方」とは、その年の最も良いとされる方角、食べ方は、地域によって、さまざまな言い伝えや意味があるようです

・福を巻き込むことから巻き寿司がよいとされている

・太巻きの具は、七福神にあやかって、7種類が望ましい

・縁を切らないよう、包丁を入れずに丸ごと一本を丸かじりする

・巻き寿司を鬼の金棒に見立て、鬼を退治するという意味もある

・しゃべりながら食べると運が逃げてしまうため、食べ終わるまで口をきかずに食べきる

など・・・

家族やお友達と楽しみながら、こうした日本の風習を、取り入れていきたいですね

寒仕込み

寒の時期の、手が切れるほど冷たい水は「寒の水」と呼ばれ、清らかで霊力があると考えられていました

寒の水はとても冷たくて雑菌が繁殖しにくいため、この寒気を利用して様々な食べ物を仕込んできました

寒風にさらして作る凍み豆腐や寒天などの乾物、酒や醤油や味噌などの発酵食品など、安定的に気温が低いほうがゆっくりじっくり発酵が進むので味に深みが出ると珍重されるようになりました

 

大寒の頃の食べ物・・・

フキノトウ

天然物は大寒の頃に芽吹き、春の足音を感じさせるニュースとしても報じられます

寒さに耐えながら地中で着々と春支度を進め、雪解けを待たずに顔を出すことから春に最も早く食べられる山菜のひとつ

フキノトウの食べ頃は、花が開く前のつぼみのとき

つぼみが固く閉じて締まりのある、小ぶりのものがおいしいとされ、独特な香りと苦味がたっぷり味わえるフキ味噌や天ぷらなどでいただき、早春の味を堪能しましょう

大寒卵

大寒の日に産まれた卵を「大寒卵」といいます

寒さのため卵を産む鶏は飲む水分量が減り、その分飼料を多く食べるため、栄養分が卵にいき、濃厚でおいしい卵が産まれるそうです

また、現在の鶏は1年中卵を産みますが、昔は寒い季節には産まなかったため、冬に産まれる卵はとても貴重なものとされ、その中でも大寒の日に産まれた卵は縁起物として扱われるようになりました

大寒卵を食べるとこの先1年は健康に過ごすことができ、子どもが食べると体が丈夫になると言われていたそうです

最も寒い節気の始まりである日に産まれた卵だけに、強運を持っていることから金運をもたらすと言われています

 

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