二十四節気 夏 ~小満~

二十四節気

小満 2022年5月21日

・・・万物ばんぶつ 盈満えいまんすれば、草木枝葉繁る・・・

すべてのものがしだいにのびて天地に満ち始める(国立天文台 こよみ用語解説)

夏を6つに分けたうちの2番目の節気

太陽視黄経 60度 8/24番目

七十二候

初侯・・・ 蚕起食桑(かいこ おきてくわをはむ)5/21 〜 5/25

蚕が桑を盛んに食べ始める

次侯・・・紅花栄(べにばな さかう)5/26 〜 5/30

紅花が盛んに咲く

末候・・・麦秋至(むぎのとき いたる)5/31 〜 6/5

麦が熟し麦秋となる

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小満とは、太陽の光(陽気)がいっそうと強まり万物が生長し、天地に満ち始める頃

太陽の光を浴び、日ごとに上昇する気温に合わせて、あらゆる生命がすくすくと成長していきます

昨年の秋に蒔いた麦の穂が育ち、ホッと一安心することから「小さな満足=小満となったと言われています

大麦や小麦など夏の作物が実って穂が膨らんできますが、まだ成熟はしていません

「小満」はその状態を指した言葉でもあります

多年草であるドクダミは花が白く浮き上がって見え、とてもきれいです

数日間にわたって梅雨のようなぐずつく空模様が続きことを「走り梅雨」と呼ばれます

卯の花が咲く時期でもあり、卯の花を腐らせるような雨という意味で「卯の花腐し(うのはなくたし)」とも言われているそうです

また麦の穂をなぎ倒すような嵐になることもあり、こういった嵐のことを「麦嵐(むぎあらし)」、この時期に降る雨は「麦雨(ばくう)」とも呼ばれています

そのあとに本格的な梅雨がやってきます

 

小満に・・・

麦の収穫や田植えの準備、蚕の世話など、農家にとってはまさに「猫の手も借りたい」ほどの忙しさが訪れます

夏の衣替えは6月1日が目安ですが、走り梅雨に入る前か、明けた直後の晴れた日に行うとよいでしょう

麦は冬に種を蒔いて年を越し、この頃から成熟し収穫が始まります

この時期を「麦秋(ばくしゅう/むぎあき)」「麦の秋」といい、初夏の季語になっています

初夏なのに秋?、ここでの「秋」は収穫期を意味するもので、麦の穂が黄金色になる様子は、稲穂が黄金色になる様子に通じる情景です

 

小満のころに心がけること・・・

草木が力強く天に向かって伸びる時期、気温もグングン上がってきます

暑いからと言って冷たいものばかり摂取すると胃腸(脾)の働きは落ち、逆に疲れやすく、むくみや下痢と便秘も招きやすくなります

体熱の発散や利尿などの効果がある食べ物を上手に取り入れましょう

そして、ただただ太陽に向かって伸びる、生き生きとした生命の美しさに、元気をもらうことができるはずです

小満の期間の食べ物・・・

ビワ

ビワの実る時期は4月~6月頃ですが、もっとも旬な季節が5月下旬~6月初旬の小満に重なります

サクランボ

サクランボは追熟しない果物なので、一番おいしいタイミングで収穫されます

5月後半くらいから人気の高い品種である「佐藤錦」が出回ります

数日で傷んでしまうので、入手したら新鮮なうちに、大量に入手したり少し傷んでしまったりしたときは、ジャムやコンポートにして、アイスやヨーグルトに添えてみるのもお勧めです

鱚(きす)

キス科キス属の魚で、シロギス、アオギス、モトギスなどの種類がいますが、キスというと一般にはシロギスのことを指します

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