二十四節気 冬 ~小寒~

2022年1月5日

小寒 冬を6つに分けたうちの5番目の節気

太陽視黄経 285度 23/24番目

・・・冬至より一陽起るがゆえに、陰気に逆らうゆえ益々冷ゆるなり・・・

寒の入りで、寒気がましてくる(国立天文台 こよみ用語解説)

小寒(しょうかん)とは「寒さが一段と厳しくなる時期」という意味

わらべうた(北原白秋採譜)の「おおさむこさむ」の歌詞に、

♪ おおさむ こさむ 山から小僧が泣いてきた なんというて ないてきた さむいというて ないてきた ♪

とうたわれているように、一年で一番寒い時期に突入です

 

小寒に入ることを「寒の入り」といい、立春の前日である「節分」までのおよそ1か月間で、「寒」「寒中」「寒の内」と呼ばれ、最も寒さが厳しい時期

寒さの厳しい「寒」の間に、武道や音曲などの鍛錬をすることを「寒稽古」といいます

立春が「寒の明け」になります

 

本格的な冬の寒さが訪れ、刺すような冷たい空気に、ついつい縮こまってしまいがちですが・・・

1月のことをいう「睦月(むつき)」とは、親類や知人が仲睦まじく集う月であることから、そのようにいわれるようになったという説もあるそうです

また

寒四郎(かんしろう)・・・小寒から4日目

この日の天候がその年の麦作の収穫に影響があるとされ、麦の厄日とされています

寒九(かんく)・・・小寒から9日目

この日に降る雨は「寒九の雨」と呼ばれ、豊穣の兆しという言い伝えがあります

この日に汲んだ水を「寒九の水」といいい、寒の内の水は雑菌が抑えられ腐りにくく、中でも「寒九の水」は薬になるとまでいわれていました

また若さを保つ力があるといわれ、寒中に汲み上げた水を使って仕込むお酒が有名です

「寒のお水とり」などをしてみて一年の健康祈願をしてみてはいかがでしょうか

 

小寒のころ・・・

●年賀状は松の内(1月1日~1月7日。地域によっては15日まで)に出すものなので、松の内を過ぎたら「寒中見舞い」として送るのがマナー

寒中見舞いは小寒と大寒の「寒中」に出すものなので、立春(2月4日頃)までに届くようにしましょう

立春を過ぎると「余寒見舞い」になるので気をつけてください

 

1月7日には無病息災を願い「七草粥」をいただく習わしがあります

春の七草であるセリ、ナズナ(ぺんぺん草)、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ(カブ)、スズシロ(ダイコン)

萌え出たばかりの七草の芽を食べることで、新しい生命力を身につけようと願ったものだそうです

また、青菜が少ない時期に不足しがちなビタミンなどの栄養素を摂り入れたり、お正月のごちそうで疲れた胃腸を休ませるという意味合いも含んでいるそうです

古くからの智恵を感じさせる、忘れたくない行事ですね

そして、元旦から続いていたお正月のごちそうを終わらせる日としての役割もあるようです

●1月11日の「鏡開き」、お正月に丸いお餅を重ねて、その上にみかんなどを乗せた、あのお飾りのお餅(鏡餅)をいただく日

お供えしていた鏡餅をおろし、お雑煮やお汁粉にして食べ、一家の円満と繁栄を願います

包丁などの刀で餅を切るのは縁起がよくないとされるため、木槌で叩いたりなどして割るようにします

「鏡餅」の「鏡」とは、昔、神事などに使われた丸い鏡のかたちに似ていたことから、その名がついたそうです

「鏡開き」とは、「切る」という忌み言葉を避けて「開く」という縁起の良い言葉に代えられています

こうして、年神さまに捧げられていた鏡餅が下げられ、その形が崩されることで、完全にお正月の終わりを意味するそうです

 

十五日粥とは、小正月である1月15日に食べる小豆粥のこと、一年の邪気を払う目的で小豆粥を食べる風習です

1月15日、または1月15日を中心とした一連の行事のことを小正月といいます

元日から1月7日までをお正月と呼ぶことに対して、この期間を小正月と呼びました

また、お正月には女性がたち働き、ゆっくり休むことができず、元日から続いたさまざまな行事がひと段落したこの時期は女性がゆっくり休むことができる「女正月」とも言われていました

 

小寒の頃の食べ物・・・

鱈(たら)

魚偏に雪と書くように、寒い季節の魚の代表ともいえる「鱈」、この時期脂がしっかりのっています

口が大きく、お腹が膨らんでいるのが特徴で、かなりの大食漢のようです

「たらふく食べる」という言葉はこの鱈からきたと言われてます

鮮度が落ちるのが早いため、なるべく新鮮なもの、体が大きく、張りのあるもの、背中の模様がはっきりしているものを選びましょう

切り身であれば、うっすらと透明感があるものが新鮮です

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